設計の考え方

 建築は毎日の暮らしを支える大切な器です。同じような規模、材料、予算であっても、ほんのちょっとした工夫や意図を加えることによって、より良い住まいが得られる事は多々あります。
 どんなにデザインに優れた住宅でも、住む人にとってしっくり来ないものでは良い住まいとは言えません。そのためには充分な検討、設計者と住まい手の対話が重要です。 私達は住まい手との対話を通じて本当に何を大切に考えているのかヒアリングすることを重視し、居心地の良い使いやすい住まいを目指しています。
 居心地の良さを確保するためには暑さ寒さから室内を守る断熱性や風通しなどの温熱環境が大切です。床、壁、天井などの断熱性能、窓やドアなどの開口部の断熱性能、暖房や冷房などの設備、太陽熱の利用、そして使い方の想定など様々な要素を検討します。 また耐震性、防犯性、周辺環境との関係性、法律の規制、そして予算という様々な複雑な要素を整理して行きます。単純に何を優先するのではなく、諸条件に応じて総合的に判断、提案し、住まい手と相談しながら進めて行きます。

業務内容

 ご要望に応じて設計だけを行う場合もありますが、基本的には建築設計と工事監理を一貫して行います。設計をどれだけ突き詰めても、工事監理がきちんとできなければ目指した性能が得られないので現場へも足を運び、配筋検査、金物検査はもちろん、職人さんと細々とした打合せを重ねて住まいづくりをして行きます。
 比較的安価で汎用性があることから木造軸組工法を多く採用しますが、敷地条件、規模、予算、設計内容を総合的に判断して鉄骨造、鉄筋コンクリート造など構造工法を柔軟に選択しています。 新築以外にも内装変更、断熱改修などのリノベーション、増改築、リフォームも行います。その他、耐震診断も業務で行なっているので、リフォームと併せた耐震改修や耐震改修だけを行うこともできます。また、フラット35、住宅エコポイント、耐震改修補助金など必要な制度があれば個別に対応しています。
  プロジェクトによっては単独で取り組む場合もありますが、基本的に私達は2人でそれぞれの視点からアイデアや意見を提案し、住まい手と共同作業で住まいづくりを進めます。 設計者として様々な提案はしますが、住まい手が何を暮らしの中で大切にしているのかを打合せで聞き取り、本当に納得できなければ無理に押し付けることはしません。
 少し大げさな言い方ですが、住まい方は生き方にも通じます。食事、睡眠、夫婦、子育て、介護、家族の関係などをどう考えているのか、人それぞれ重視していることや課題も違い、暮らしぶりにその人となりは自然にあらわれます。住まいづくりはまさにそれらと向き合うことになります。 私達はその大変ながらも楽しいプロジェクトに参加させていただき、共に考えたり感じたり楽しんだりし、設計という技術によって住まいを考えるお手伝いをします。

業務の進め方

1.相談

問合せをいただいてから、直接お会いして敷地を確認したり、お話をうかがったりします。
どんな用途の建築か、どのような建築にしたいのかなど基本的なヒアリングを行い、法規制限の確認、条件を整理し何ができるのか検討します。
土地探しの段階からご相談いただく場合もあります。

2.提案

ご要望に応じて間取りや建物の概略を示す基本計画案(場合によっては数案)を作成し、設計のご提案を行います。
規模や提案条件によっては費用をいただく場合もありますが通常は無料です。
それらをもとに打合せを行い、目指すものや考え方などの概略をお互い確認することになります。この段階で方向性が良いようでしたら、正式に設計契約を交わし、基本設計を開始します。 お話しをする過程で共感できることがどのくらいあるのか、相性が良いのかなども重要な要素です。

3.契約

提案を受けてプロジェクトを進めることになりましたら、設計工事監理契約を結びます。
業務内容、作成物、スケジュール、報酬、費用などを確認します。
建物種類や業務内容によって変動しますが設計監理報酬は総工事費の10~15%を目安としています。リノベーションなど工事費が少ない場合や、部分的な業務の場合などはその都度ご相談しながら契約を行います。

4.基本設計

基本設計では全体形状、ボリュームなど建物のアウトラインを決めます。必要なスペースや使い勝手を検討しながら、いわゆる間取りを検討し、この段階で部屋の種類、数、どの階にあるのか、またそれぞれがどのような関係を持つのかなど大きな方針が定まります。

5.実施設計

仕上げ材料、設備機器の仕様、収納の方法や棚の枚数、スイッチコンセントの位置など細かな仕様を決めて行きます。また構造計算などの最終的なチェックも行います。

6.工事費の見積

実施図を基に施工会社に見積を依頼します。どの施工会社に依頼するか、複数の施工会社から見積をとるか等、相談しながら進めます。
見積が提出されたらその内容を確認、場合によっては減額案を検討、図面の変更修正を行い、合意した段階で工事契約を交わすことになります。
私たちのような設計事務所はハウスメーカーのように設計と施工が一体の業態ではないので、施工から独立した立場で客観的に住まい手さんと見積の内容をチェックすることが可能です。

7.建築確認申請

申請書類を作成し行政庁や指定検査機関に建物をつくる申請を行います。フラット35など必要な申請があれば併せて行います。
建築確認申請と工事費の見積は並行して進める場合が多いです。

8.工事契約

全体の工事費、工事に含まれるもの含まれないものの確認、工期などの契約内容を確認し、施工会社と契約を結びます。確認申請の検査済証が発行されたらいよいよ着工です。

9.工事監理

現場が設計図通りに進められているのか、間違いは無いか定期的に現場に赴きチェックします。
実施設計で詰め切れなかった細かい点や色などはこの段階で決定する事が多いです。

10.引渡し

工事の仕上がりを確認して建物を引渡します。
完了検査済証を取得し書類などもまとめてお引渡し、業務完了となります。